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機体の損傷が起こった過去の事故例をみても、破損した直後に機体が墜落したことはなく、緊急降下後、近くの飛行場などに緊急着陸しており、大勢の死者を出すにはいたっていないのである。小さな破損であれば、機体が破裂したり、即墜落したりする心配はまずない、といっても良いだろう。十数分、場合によってはもっと長く飛びつづけることができるのである。そもそも、旅客機は少々の破損では飛行不能にならないようにつくられているのだ。それは、ひとつの部材が破損しても、それが機体の構造に大きな影響を与えないように設計されているからだ。具体的にいうと、ひとつの部材が壊れても、他の部材がこれを補うことによって、致命的な損傷にいたらないようにしてある。こうした構造を「フェイルセーフ構造」という。「フェイル」は「壊れる」、「セーフ」は安全という意味で、「壊れても安全な構造」と訳すことができる。